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「告白」観てきました [思うこと]

話題の「告白」を観てきました。

以下、ネタバレ注意。
率直な感想として、非常に興味深く、おもしろかった。
見ごたえがあり、劇場内の観客全員のスクリーンへの集中度がハンパない。

すでに冒頭で犯人はわかってしまうのだけれど、中盤から後半、ラストへの
話のつなぎかたも息をつく間もないほどの展開。

未成年という人間が起こした事件について、娘を殺された教師は復讐を決意する。
実際には自分の手を汚さずに、あくまでも心理的誘導によって周囲の人間を巧みに
操りそれを完結する。

中学生特有の、というよりも最近のティーンエイジャーにありがちな

「自分を守りつつもまわりをけん制する負の連帯感」

をうまく使っている。すべての中学生がみんなああだとは思いたくないけれど。
「負」を共有することによって自分を守り、相手をけん制する。
それは仲間意識、仲良し、愛情、トモダチの裏返し。
つるんでるけどトモダチじゃない、みたいな。

社会やいろいろなこと、ものに対する知識の浅さ、刺激から受ける影響力の強さ。
もちろんそれは中学生としては当然のことなのだけれど、それを巧みに操る教師の
頭の良さ。絶品。

「自分を認めて欲しい。自分を見てほしい。」

自分を表現することがまだまだうまくできない思春期特有の心理状態の使い方がうまい。

そして最後の最後に復讐を完結し、鉄槌を下した教師の嗚咽が印象的。
復讐が完結しても救われないことはわかりきっているのに、犯人に命の大切さの
本当の意味を教えるためには、これしかなかったのだろう。
教師も苦しかっただろうに。


登場人物が限られていてとても状況を把握しやすく、クスリと笑わせる部分も
あったりして大変おもしろい映画でありました。

後任教師のピエロっぷりに心が痛みました。そりゃあ出勤拒否したくなるよなぁ。

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